岡山県立岡山操山高等学校

岡山操山中学校 通信制課程
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入学式 式辞

2017年04月12日

式  辞

 旭川沿いの桜の花吹雪が優しくそよ風に舞い、本格的な春の到来を覚える今日の佳き日、PTA会長 伏見健一郎様をはじめPTA役員の皆様並びに多数の保護者の皆様方の御臨席を賜り、岡山県立岡山操山高等学校 平成二十九年度入学式を挙行できますことは、本校教職員にとりまして誠に大きな喜びであり、厚く御礼申し上げます。
 ただいま入学を許可いたしました二百八十名の新入生の皆さん、御入学おめでとうございます。皆さんは、ただ今をもって、岡山県立岡山操山高等学校の生徒となりました。本校は、明治三十三年開校の岡山県高等女学校及び大正十年開校の岡山県第二岡山中学校をその源とし、昭和二十四年に岡山県立岡山操山高等学校として誕生した県下屈指の伝統校です。また、平成十四年には岡山県立岡山操山中学校を併設するとともに、一昨年度からは、文部科学省「スーパーグローバルハイスクール」の指定を受け、「『和して流れず』の精神で、岡山と日本の未来を切り拓くグローバル・リーダーの育成」を目指した研究を進めるなど、常に次の時代を見据えた特色ある教育活動に取り組んできた気鋭の学校でもあります。
 本校では、大学の研究者や大学院生等と連携して課題研究を進める「未来航路プロジェクト」や、各教科の授業の中でグローバル・リーダーとしての資質・能力の向上を図る「GLOBAL STUDIES」などの取組を通して、より広い視野で物事を捉え、主体的に考えて行動し、様々な課題を自ら発見し解決することのできる人間の育成を目指しています。
 このような本校の取組は、生徒の皆さんが、将来、社会人として自立し、国内外の多様な人々と協力しながら、「新たな価値」を創造し、よりよい社会と幸福な人生の創り手となるための資質や能力の礎となるとともに、今後加速していく高校教育や大学教育の改革、そして大学入試の抜本的な改革にも対応する「確かな学力」の育成にもつながるものと確信しています。
 このような操山高校に入学される新入生の皆さんに、私は、次の二つのことを期待しています。
 一つめは、「高い志」を常に心の中に抱き続ける操山生であることです。「高い志」とは、高校での学習等を通して、自分自身の夢や高い理想の実現に向け努力を続けるとともに、その成果を自分の人生や社会のために積極的に生かしていくことだと、私は思っています。そのためにも、毎日の生活や学習の積み重ねを大切にするとともに、学習していることが、今の社会や世界とどう関係し、つながっているのかを意識しながら、未来を自ら切り拓く力を身に付けてほしいと思います。
 ただ、三年間の高校生活は順風満帆な日々ばかりではないでしょう。環境や人間関係も変化し、学習、部活動等で努力の成果がなかなか表れず挫折や焦燥感を感じたり、自信を失ったりすることもあるでしょう。そんな苦しくつらい時こそ、人は大きく成長していきます。夢や志が高ければ高いほど、乗り越えるべき壁も高くなります。空に舞い上がる凧が一番高く上がるのは、風に向かっているときです。風に流されているときではありません。「高い志」を胸に秘め、困難な状況を乗り越えるたくましさを身に付けてください。
 二つめは、集団の中でお互いの多様性を認め合うとともに、他者の痛みを感じ、自分がなすべきことを自ら考え行動できる「豊かな心」を持った操山生であることです。新入生の皆さんは、それぞれ異なる個性や資質・能力を持つかけがえのない存在です。一人一人の多様性が、本校に新しい活気と無限の可能性を与えてくれます。授業や部活動、松柏祭をはじめとする学校行事等を通して、お互いが大きな可能性を秘めた素晴らしい存在であることに気付くとともに、信頼し合い、生かし合い、切磋琢磨しながら、有意義な高校生活を共に創り出してください。
 学校は一つの社会です。生徒の皆さんが社会の一員として、自分たち自身で「社会の秩序」を作り出すことを学ぶ場。それが学校です。いろいろな課題を、意見を出し合って解決したり、コミュニケーションを図りながら一人ではできないことを協働して成し遂げたりする経験を通して、リーダーシップやチームワーク、感謝の気持ち、思いやりの心など、お互いの人格を高め合える人間に成長することを期待しています。
保護者の皆様。お子様の御入学、誠におめでとうございます。お子様は、貴重な青春の三年間を本校で学ばれることを決意され、本日入学されました。
 お子様にとっては、本校でのこれからの三年間は、自分の人生の在り方を模索し、自分の責任において将来の道筋、「未来航路」を決める大切な時期になります。三年後にお子様がこの操山高校を飛び立つときは、同時に、お子様が一人の独立した人格として親元を離れ、社会の荒海に漕ぎ出すときでもあります。
 私たち教職員も、それまでの期間に、お子様が自分の将来を具体的に思い描き、必要な資質や能力を伸ばすことができるよう、全力で指導・支援させていただきたいと思います。どうか、本校との連携を密にしていただくとともに、本校教育に対しまして、格別の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 最後になりましたが、御多忙の中、御臨席いただきましたPTA役員の皆様及び保護者の皆様方に改めて感謝申し上げまして、式辞といたします。