岡山県立岡山操山高等学校

岡山操山中学校 通信制課程
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PTA総会 校長挨拶

2017年05月23日

         
H29.5.22(月)13:00~

平成29年度PTA総会 校長挨拶

 皆さん、こんにちは。

 岡山操山中学校・高等学校長の近藤と申します。どうぞ、よろしくお願いいたします。
本日は大変お忙しい中、平成29年度PTA総会にお越しいただきまして、誠にありがとうございます。また、日頃から本校教育に対しまして、温かい御理解と御協力を頂いておりますことに、まずもって感謝申し上げます。
新年度が始まってほぼ2か月がたちましたが、生徒たちは、落ち着いた学習環境の中で、毎日前向きに授業を受け、部活動等にも熱心に取り組んでおります。しかし、生徒たちは、まさに「思春期」まっただ中でありまして、内面では多くの葛藤や悩みを抱えていると思います。先生方には、細やかな観察、声掛け等をお願いしているところです。
 本日は、昨年度の事業報告と今年度の事業計画等を御協議いただくとともに、一昨年度から取り組んでおりますスーパーグローバルハイスクールの取組、さらに、中学校・高校の今年度の重点的な取組等につきまして、大学合格実績も含めまして、御報告をさせていただきます。
 
さて、保護者の皆様御承知のとおり、「社会に開かれた教育課程」の実現を目指す次期学習指導要領が中学校においては昨年度、高等学校においては今年度末に改訂され、中学校においては4年後から全面実施され、高校においては5年後から年次進行で実施されることになっております。この新しい学習指導要領は、今から13年後の2030年、今の中高生が26才から31才になっているころを想定してまとめられたものです。
そのころは、日本の総人口が明確な減少基調に転じ、産業別就業者数の変化やAI(人口知能)による社会環境の急激な変化は予想されておりますが、国際関係も含め、我が国や世界でどのような産業構造が形成され、どのような社会が実現されているのか、誰も予見できない状況です。
 そのような中、これからの学校教育には、語彙力や読解力など社会の中で自立しながら生きていく上でベースとなる知識・技能に加え、それらを活用して「新たな価値」を創造する力や、課題の発見・解決に向けICTを使いこなす力などを総合的に育むことが求められております。
言葉を換えれば、これからの中学校・高校においては、従来の「何を学ぶか」だけでなく、「どのように学ぶか」そしてその結果、「何ができるようになるか」をトータルに追究し、子供たちが大人になったとき、未知の状況にもしっかりと対応できる思考力・判断力・表現力等を育成することに加え、社会や世界と主体的に関わり、よりよい人生を送るとともに、自らの学びを社会に生かすことのできる「学びに向かう力・人間性」を涵養することも求められるようになります。

 もう一つ、これと連動した動きとして、先週、新聞に大きく報道されました「高大接続改革」があります。
 高校生を受け入れる大学側では、「知識・技能」に加え、先ほど申しました「思考力・判断力・表現力」、さらに「学びに向かう力」をどのような方法で大学入試において評価するかについて、入学者受け入れの方針(アドミッションポリシー)として明確化することが義務化されました。
さらに、センター試験に代わる新しい「大学入学共通テスト(仮称)」の結果に加え、高校時代の学習・活動歴、エッセイ、ディベートやプレゼンテーション等多様な方法で、「思考力」や「表現力」、さらに「学びに向かう力」を評価することが求められております。

 本校が進めておりますスーパーグローバルハイスクール事業は、このような教育界の動きや、AIに代表される第4次産業革命、急速なグローバル化など、今の子供たちを取り巻く環境の急激に変化を先取りしながら、これからの社会をたくましく生きていく力、「高い志」「確かな学力」「豊かな心」を調和的に育もうとするものです。
 「伝統とは革新の連続である。」という言葉があります。操山の歴史と伝統を大切にしながら、現状に満足することなく、保護者の皆様と「我々は教育を通し、岡山や日本の『未来』を創っているのだ」という思いを共有しながら、引き続き頑張ってまいりたいと考えております。

 本日はどうぞよろしくお願いいたします。