岡山県立岡山操山高等学校

岡山操山中学校 通信制課程
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平成31年度岡山県立岡山操山高等学校入学式 式辞

2019年04月09日

平成31年度 岡山県立岡山操山高等学校(全日制)入学式

式  辞

満開の桜と麗らかな春の日差しが、希望に満ちた新たな門出を祝福しているような今日の佳き日、PTA会長 池田博昭様をはじめPTA役員の皆様並びに多数の保護者の皆様方の御臨席を賜り、岡山県立岡山操山高等学校 平成三十一年度入学式を挙行できますことは、本校教職員にとりまして誠に大きな喜びであり、厚く御礼申し上げます。
ただいま入学を許可いたしました二百八十名の皆さん、御入学おめでとうございます。本校は、明治三十三年開校の岡山県高等女学校(旧制一女)及び大正十年開校の岡山県第二岡山中学校(旧制二中)を母体とし、昭和二十四年に統合され岡山県立岡山操山高等学校となり、創立以来百二十年にわたり、幾多の有為な人材を国内外に送り出してきた県内屈指の伝統校です。平成二十七年度からは、文部科学省「スーパーグローバルハイスクール」の指定を受け、将来の「グローバル・リーダーの育成」を目指した研究を進めるなど、常に次の時代を見据えた特色ある教育活動に取り組んでいる気鋭の学校でもあります。
その取組の一環として、大学の研究者や大学院生の協力の下に課題研究を進める「未来航路」や、各教科の授業の中でグローバル・リーダーとしての資質・能力の向上を図る「GLOBAL STUDIES」などの教育実践を通し、より広い視野で物事を捉え、主体的に考えて行動し、様々な課題を自ら発見し解決することのできる人間の育成を目指しています。
また本校は、旧制一女の「和して流れず」や旧制二中の「松柏」の精神を受け継ぎながら、知・徳・体の調和の取れた教育を実践しています。「和して流れず」とは、「人との和を大切にしながらも、周囲に流されずに自分の信念を持って生きる」ことを意味し、「松柏」の精神とは、「冬になっても緑の葉を失わない松や柏のように、優れた精神を持つ人は困難な状況の中にあってその真価が明らかになる」という、強く正しく生きることの大切さを表した言葉です。
岡山操山の教育の目的は、建学の精神を受け継ぎ、県民や地域、保護者の皆様からの期待に応えるべく、高い志や確かな学力、豊かな人間性を身に付け、郷土岡山や日本そして世界をよりよいものに変えていく「真のリーダー」を育てることにあります。


平成に代わる新しい「令和」という時代を担う若きリーダーである皆さんに対し、私は次の二つのことを期待しています。
一つめは、常に主体的に生きる操山生であってほしいということです。誰かにやらされる勉強ではなく、自らの意志で学び、夢や目標の実現に向け努力を続けるとともに、毎日の学習の積み重ねを大切にしてください。
ただ、三年間の高校生活は順風満帆な日々ばかりではないでしょう。環境や人間関係が変化し、努力の成果がなかなか表れず挫折や焦燥感を感じたり、自信を失ったりすることもあるでしょう。志が高ければ高いほど、乗り越えるべき壁も高くなります。しかし、苦しくつらい時だからこそ、自分の力で一歩前に踏み出すことで、大きく成長できるチャンスがつかめるのです。「高い志」を掲げ、未知なる海に自ら船出する勇気と、最後まであきらめない粘り強さを身に付けてください。
二つめは、集団の中でお互いの多様性を認め合うとともに、他者の痛みを感じ、自分がなすべきことを考え行動できる「豊かな心」を持った操山生であってほしいということです。授業や部活動、松柏祭をはじめとする学校行事を通して、お互いに信頼し合い、分かち合い、切磋琢磨しながら、有意義な高校生活を共に創り出してください。
「和して流れず」そして「松柏」の精神を胸に、自分の信念や覚悟を持って真摯に学び続け、自分自身のそして社会全体の未来をたくましく切り拓く力を身に付けることを期待しています。


保護者の皆様、お子様の御入学、誠におめでとうございます。お子様は、長い人生の中でも貴重な青春の三年間を本校で学ばれることを決意され、本日入学されました。
お子様にとっては、本校でのこれから始まる学校生活は、自分の人生の在り方を模索し、自分の責任において将来の道筋、「未来航路」を決める大切な時期になります。三年後にお子様がこの操山高校を飛び立つときは、同時に、お子様が一人の独立した人格として親元を離れ、社会の荒海に漕ぎ出すときでもあります。「自立した大人」への階段をのぼろうと頑張るお子様の成長を信じ、見守っていただきたいと思います。
私たち教職員も、お子様が自分の将来を具体的に思い描き、必要な資質や能力を伸ばすことができるよう、全力で御指導・御支援させていただきたいと思います。どうか、本校との連携を密にしていただくとともに、本校教育に対しまして、格別の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
最後になりましたが、御多忙の中、御臨席いただきましたPTA役員の皆様及び保護者の皆様方に改めて感謝申し上げまして、式辞といたします。

平成三十一年四月八日

岡山県立岡山操山高等校
校長 近藤 治