岡山県立岡山操山高等学校

岡山操山中学校 通信制課程
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令和元年度 補習科後期開講式 校長式辞

2019年09月04日

R1.9.2(月)

皆さん、おはようございます。補習科の後期開講式に当たり、一言御挨拶をいたします。  

夏が終わり、センター試験まで5か月を切りました。後期も引き続き、2次対策を含め、自分の学習計画に基づいて、学力を積み上げてください。  

先日60歳になりました。来年3月で定年退職を迎えますが、今日は36年間の地方公務員生活を振り返り、補習科の皆さんに、私がモットーにしていることを3点お伝えします。  

1つ目は、どんなときも、自分自身を認めること、「自己肯定」を忘れないでほしいということです。  

一女から受け継いでいる本校の「和して流れず」の精神は、「和して」つまり「Weの世界」(協働・共生)と「流れず」つまり「Iの世界」(自立・自己実現)の両立・調和こそが大切だという哲学だと思っています。

「Iの世界」と「Weの世界」が交わる原点にあるのは、「自己肯定」と「他の人を信じ思いやる心」だと思います。どんなときも自分を肯定し好きでいること、そして一緒に頑張ることのできる友人がいること。それらがポジティブな方向に向かうと、「未来への創造」や「人間や社会の成長」が加速していきます。明るく情熱を持って前に進みましょう。また、補習科の仲間をはじめ他の人に素敵な言葉を贈れば、必ず自分に返ってきます。これからの苦しい時期を、補習科生30人全員で乗り越えましょう。  

2つ目。これから森の中に入り込み、迷うこともあるかもしれません。そんな時は、デカルト『方法序説』(第3部「迷いの森」)にある次の言葉を思い出してください。  

「森の中で道に迷った旅人は、あちこちぐるぐるとさまよい歩いてはいけない。そんなことをすると、永久に森から出られなくなる。もちろん、1か所に止まっていてもいけない。  

目指す方角をいったん決めたら、いつも同じ方向に向かってまっすぐに進め。そうすれば、たとえ自分が出たい場所ではないにしろ、とにかく森の外に出ることはできる。」  

皆さんは、あせる必要はありません。今までの準備や努力、そして自分自身を信じて、まっすぐに進んでください。  

「ピラミッドは頂点から作れない」(ロマン・ロラン)。最後に頂点にたどり着ければいいのです。  

最後の3つ目。   

疲れたときは、時間を決めて、気分を切り替えることもとても大切です。  

アインシュタインは、ストレスが溜まったり、体調を崩して寝ているときは、必ず「ドン・キホーテ」を読んでいたそうです。 

頑張っている自分への御褒美を忘れずに過ごしてください。  

最後に。

これから皆さんは、自分の努力が目に見える形になることで、楽しくなります。楽しさは、究極の努力を続けた人だけに与えられる最大の贈り物です。  

大学は、入ることが目的ではありません。そこで何を学び、「I」と「We」の両方が調和するよりよい社会をつくり、よりよい人生を送る人間に成長できるかが、皆さんの本当の勝負です。「未来の自分」を見据えて、操山高校補習科生としての自信とプライドを持って、今できる努力を最大限重ねてください。  

皆さんの頑張りに期待しています。