生物の実習

「操山オリジナル」実験
  

ショウジョウバエの交配と分離(操山オリジナル)


(この実験は,田坂先生のプリントをもとに行っています。実験を示しています。)

目標

ショウジョウバエの交配と分離を行い,伴性遺伝のしくみを理解する。

準備

  • [材料]  3系統(赤眼・白眼・痕跡羽)のキイロショウジョウバエ
  • [器具]  飼育びん・スポンジ栓・ラベル・ルーペ・枝付き針または小筆・洗浄びん・ビニール袋(90×170㎜程度)・人工気象器
  • [薬品]  ジエチルエーテル

方法

  1. 交配に用いる3系統のうち,一方から未交配の雌を,他方から雄をそれぞれ3~5個体ずつ取り出して飼育びんに入れPとする。飼育びんに系統,日付を記入したラベルを貼る。 
  2. 約4日後,飼育びんの中のハエ(P)を追い出す。 
  3. 約1週間後,羽化してきたFをかるく麻酔し,表現型を確認した後,雌雄それぞれ3~5個体ずつ新しい飼育びんに入れ,びんにラベルを貼る。  
  4. 約4日後,びんの中のハエ(F)を追い出す。
  5. 羽化してきたFを麻酔し,性別と表現型を調べて個体数を記録する。

[麻酔の方法]
  1. 洗浄びんにジエチルエーテルをしみこませた綿を入れる。ジエチルエーテルが逆流するおそれがあるのでノズル(びんの中の部分)を予め短く切っておく。
  2. 飼育びんを手の平で軽くたたき,ハエを底に落として栓をとる。
  3. ビニール袋を飼育びんの口にかぶせて逆さにし,軽くたたいてハエをビニール袋に落とす。
  4. ビニール袋の口を手で閉じ,洗浄びんのノズルを差し入れ,数回空気を送りハエが動かなくなるまで待つ。

飼育びん
麻酔の手順

飼育びんにビニール袋を
かぶせて逆さにする。この
時,びんの口とビニール袋
にすき間ができないように
しっかり押さえる。
ハエがビニール袋に落ち
たら,ジエチルエーテルの
入った洗浄びんを差し込み
数回空気を送る。

結果



実験結果について
・データは2年生3クラスのデータを使用しています。
・Fのデータは1班のものです。

考察

  1. ショウジョウバエが遺伝の実験によく用いられる理由を記せ。   




  2. 実験に用いた対立遺伝子のうち,優性形質はどちらか記せ。


      
  3. この実験結果から,キイロショウジョウバエの赤眼と白眼を決定する遺伝子は,どの染色体上に存在すると考えられるか。また,このような遺伝を何というか。