令和4年度後期卒業式

    3月5日(日)10:00より「令和4年度 岡山県立岡山操山高等学校通信制課程 並びにNHK学園高等学校の卒業証書授与式」を挙行いたしました。

    校長式辞
    和らぎはじめた日差しの中に、早春の息吹が感じられる今日の佳き日、操友会会長 竹本偉斉勇 様、NHK岡山放送局局長 田中意澄 様、NHK岡山放送局 佐藤卓也 様をはじめ、御来賓並びに、卒業生の保護者・御家族の皆様の御臨席をいただき、令和四年度 岡山県立岡山操山高等学校通信制課程並びにNHK学園高等学校の卒業証書授与式を、このように厳粛に挙行できますことは卒業生はもとより、私たち教職員、在校生にとりましても大きな喜びであります。御臨席いただきました皆様に厚くお礼申し上げます。
    ただ今、卒業証書を授与いたしました岡山操山高等学校九十九名、NHK学園高等学校十九名の卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。絶えざる努力によって所定の課程を修了し、今日の栄えある日を迎えられた皆さんに、心から敬意を表したいと思います。
    また、保護者及び御家族の皆様にも、心からお喜び申し上げます。併せて、日頃からの本校教育に対する御理解と御協力につきましても感謝申し上げます。
    この卒業は卒業生の皆さんの努力によるものですが、同時に、皆さんを今日まで励まし、支えてくださった御家族や職場の皆様の御理解と御支援の賜物でもあります。どうか、周囲の方々への感謝の気持ちを忘れないでください。
    高等学校卒業という大きな目標を成し遂げられ、今日の佳き日を迎えられた皆さんに対し、将来の夢や目標を、皆さん自身の手で実現していただけるよう、二つのはなむけの言葉を贈りたいと思います。
    まず最初に、「人を、そして出会いを大切にして欲しい」ということです。皆さんが、今日の日を迎えられたのも、御家族、友人、地域の方々、後輩、先生など数え切れない人々の愛情や理解や力添えがあればこそであり、卒業後はこれまでよりも何倍も多くの人々との関わりの中で生活していくことになります。人は将来にわたっての財産でもあります。いくら科学技術が発達しようとも、人の心を動かすのは、人の言葉であり、支え、支え合う関係は、相手を思いやる気持ちから生まれてくるものだと思います。こうして三年間、本校で共に生活したのも何かの縁です。縁は目に見えない糸を卒業後もつなぎ続けてくれます。また、これからの出会いも大切にしてください。出会いは夢の始まり、希望の始まりです。人は人との関わりの中でさらに成長していきます。「人ととの関わりを大切にして心豊かに生きてほしい」と思います。
    次に「人生はどちらかです。勇気を持って挑むか、棒にふるか。」というヘレンケラーの言葉です。ヘレンケラーについては知っている人も多いと思いますが、1歳半で聴力、視覚、言葉を失い、大きなハンディキャップを抱えながらも世界各地を歴訪し、障害者の教育、福祉の発展に尽くしたアメリカの教育者、社会福祉活動家です。この言葉でヘレンケラーは、「人生はいつも選択の連続である。前に進むか、何もしないか。一つ一つは小さくても、その積み重ねで人生は大きく変わってくる。後からチャレンジしていれば良かったと後悔しないよう、今、目の前のことに勇気を持ってチャレンジしよう。」と教えてくれています。皆さんもこの先、様々な壁にぶつかることがあると思います。その時にはこの言葉を思い出してください。そして本校に入学してきた時のように、勇気を持ってその壁に立ち向かい、自分の人生を切り開いていって欲しいと思います。
    皆さんがチャレンジスピリットを持ち続け、新たなステージでも自分の世界を広げ、人を思いやれる、温かい心を持ち、人から信頼される素敵な大人になってほしいと思います。
    結びに、御臨席を賜りました御来賓、保護者・御家族の皆様に改めて感謝申し上げるとともに、これからも卒業生たちの成長を温かく見守っていただきますことをお願い申し上げ、式辞といたします。

令和五年三月五日
岡山県立岡山操山高等学校 校長 武内 洋二