10月7日(日)9:40より森西操友会長にご出席いただき「平成30年度 岡山県立岡山操山高等学校 通信制課程 並びに NHK学園高等学校 後期入学式」を挙行しました。本課程には49名の生徒が入学しました。
*操友会とは、同窓会の名称です。
校長式辞
風に揺れるコスモスの花に、爽やかな秋の訪れを感じる今日の佳き日、操友会会長 森西靖憲様をはじめ、保護者・御家族の皆様の御臨席をいただき、『平成三十年度 岡山県立岡山操山高等学校通信制課程 後期入学式』を挙行できますことは誠に大きな喜びであり、皆様に厚く御礼を申し上げます。
ただ今、入学を許可いたしました四十九名の皆さん、御入学おめでとうございます。これから皆さんが学ぶ岡山操山高等学校は、来年百二十周年を迎える歴史と伝統を有する学校です。通信制課程は昭和二十三年に発足し、これまでに四千名以上に上る卒業生を送り出してきました。皆さんは本日をもって、この歴史と伝統のある岡山操山高等学校通信制課程の一員となられました。
さて、通信制課程での学習は、日々レポートに励み、日曜日にはスクーリングを受け、単位を積み重ねて卒業するというもので、何よりも自分の責任に基づいた主体的・積極的な選択と実行が求められます。もちろん、先生方は、いつも親身になって相談に乗り、助言をくださいます。しかし、本校では、基本的に皆さんが自分で考えて学習計画を組み立て、自分の責任において授業を受けて単位を修得していかなければなりません。そして、卒業後の進路についても、皆さんは、先生方の助言を踏まえ、自分で考え、決めていかなければなりません。
今日から気持ちを新たに、自分の将来の生き方や在り方について考え、判断しながら、学校生活を、そして自分の人生を創り上げていかれることを期待しています。
そんな新入生の皆さんに、私自身がこうありたいと願っている状態をよく表している言葉を一つだけ贈ります。それは、少し難しい英単語ですが、「レジリエンス(Resilience)」という言葉です。「レジリエンス」とは、例えば、バネの両方を指で押さえて縮まった状態から、指を離した瞬間にバネが元に戻る力、つまり、「弾力」や「復元力」、「しなやかさ」を表す言葉です。
皆さんは、生活上の問題や人間関係、健康上の理由など、いろいろな背景を持って、本校の通信制課程に入学されました。
私は、つらい経験はむしろこのレジリエンスを強くすることにつながると考えています。人間は、いろいろな経験をバネにして、落ち込んだ状態からその都度立ち上がり、大きく飛躍するチャンスに変えることができる。「乗り越えられない困難はない」、私はそう思っています。
レジリエンスを強くするためにも、友達や先生方との「対話」が大切です。本校通信制課程は、共に学ぶ仲間がそれぞれの夢を持ち、仲間と語り合いながら、励まし支え合い、努力し合って、みんなで夢をつかみ取る。そのための開かれた「学びの場」です。この学校に通う仲間たちと一緒に、それぞれの夢の実現に向けて、新しい人生の第一歩を踏み出してください。そして、一生懸命に努力を続ける自分に自信と誇りを持ち、堂々と本校で学び続けていかれることを期待しています。
保護者および御家族の皆様にも、御入学のお祝いを申し上げます。
本日入学された生徒の皆さんが、本校での学業を続けるためには、何よりも生徒本人の自覚と努力が必要であることは当然ですが、同時に、保護者や御家族の皆様の御理解と御協力も必要不可欠です。生徒の皆さんを時に励まし、時に慰めながら、常に温かく見守り、支えてくださいますようにお願いいたします。私たち教職員も、力を合わせて生徒の皆さんの学びを支援したいと思いますので、本校の教育に御理解と御協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
終わりになりましたが、本日お忙しい中、御臨席を賜りました御来賓並びに保護者・御家族の皆様に、改めてお礼申し上げ、式辞といたします。
岡山県立岡山操山高等学校
校長 近藤 治