令和5年度後期卒業式

    3月3日(日)10:00より「令和5年度 岡山県立岡山操山高等学校通信制課程 並びにNHK学園高等学校の卒業証書授与式」を挙行いたしました。

    校長式辞
    柔らかな日差しの中に、早春の息吹が感じられる今日の佳き日、操友会会長 竹本 偉斉勇 様、NHK岡山放送局局長 福井 裕一郎 様をはじめ、御来賓並びに、卒業生の保護者・御家族の皆様の御臨席をいただき、令和五年度 岡山県立岡山操山高等学校通信制課程並びにNHK学園高等学校の卒業証書授与式」を挙行できますことは、卒業生はもとより、私たち教職員、在校生にとりましても大きな喜びであります。御出席いただきました皆様に厚くお礼申し上げます。
    ただ今、卒業証書を授与いたしました岡山操山高等学校九十四名、NHK学園高等学校十五名の卒業生の皆さん、御卒業、誠におめでとうございます。絶えざる努力によって本校所定の課程を修了し、今日の栄えある日を迎えられた皆さんに、心から敬意を表したいと思います。また、保護者並びに御家族の皆様にも、心からお喜び申し上げます。併せて、日頃からの本校教育に対する御理解と御協力を賜りましたことに感謝申し上げます。
    この卒業は、卒業生の皆さんの努力によるものですが、同時に、皆さんを今日まで励まし、支えてくださった御家族や職場の皆様の御理解と御支援の賜物でもあります。どうか、周囲の方々への感謝の気持ちを忘れないでください。
    高等学校卒業という大きな目標を成し遂げられた皆さんに対し、将来の夢や目標を皆さん自身の手で実現していただけるよう、はなむけの言葉を贈ります。
    中国の古典の『論語』という書物に次のような言葉があります。
    「たとえば山をつくるがごとし。いまだ一簣をなさざるも、止むは吾が止むなり。たとえば地を平らかにするがごとし。一簣を覆うといえども、進むは吾が往くなり。」
    一簣とは土を運ぶかごに盛った土のことです。これは、たとえて言うなら、庭園に山をかたどって小高く土を積み上げようとするとき、ほとんど完成に近づき、あともう一かご分の土を入れて完成するというときにそこで止めてしまう。それは誰のせいでもなく自分が止めたのである。また、たとえば地面をならして平らにしようとするとき、始めの一かご分の土を地面に広げただけであったとしても、それは自分が前に進めたのである。
    つまり、あと一歩で完成するときに投げ出してしまうのも自分の責任、思い切って最初の一歩を踏み出すのも自分の責任ということです。止まりさえしなければ、どんなにゆっくりでも進めばよいのです。
    ここ岡山操山高校の通信制で頑張ろうと決意して入学し、そして「あせらず やすまず あきらめず」の合言葉のもと、レポートやスクーリングを根気強く積み重ね、仕事や家庭、そして勉強を両立させてきた皆さんには、この意味を十分理解していただけるのではないでしょうか。
    皆さんは人生の途上において様々な出来事に遭遇されるでしょう。どうぞ、あきらめずに地道な努力を続けてください。これからも挑戦と努力によって、皆さんの未来や可能性が拓かれることを大いに期待します。
    そして、皆さんの周りには、常に励まし支えてくださる人がいます。さらに多くの人との出会いが皆さんを待っています。その出会い一つ一つを大切にして、支え合う関係をさらに広げ、関わり合いながら心豊かな人生を送ることで、自分の夢や目標を実現してほしいと思います。
    結びに、御臨席を賜りました御来賓の皆様、保護者の皆様に改めて感謝申し上げるとともに、これからも卒業生の成長を温かく見守っていただきますことをお願い申し上げ、式辞といたします。

令和六年三月三日
岡山県立岡山操山高等学校 校長 藤岡 隆幸