「校長blog」カテゴリーアーカイブ

ブロック結団式 校長あいさつ

H31.4.23(火) 15:55~

皆さん、こんにちは。

今年の松柏祭のテーマは、「CIRCUS(サーカス)」です。
CIRCUSの語源「CIRC」は「円」や「回転」を表し、「サーキット」、「サークル」、「サイクル」などが派生した言葉だと考えられます。

約2週間前、生徒会執行部の生徒から今年のテーマを聞いたとき、とても個人的なことですが、「還暦」という言葉が頭に浮かびました。
暦が(元のところに)還る「還暦」についての説明は省略しますが、1900年に設立された岡山操山の前身の岡山県高等女学校設立から60周年に当たる1959年に私が生まれ、今年、その私が還暦になります。つまり、今年は操山にとって2回目の還暦であり、私にとっては最後の松柏祭となります。
最後ということで、何とも言えない感情が湧いてきますが、私も皆さんと一緒に、「操山サーカス」を心から楽しみたいと思います。

「操山サーカス」が一般のサーカスと違うところは、観客と演者が入れ替わり立ち替わり、松柏祭という時間と空間を共に楽しむところです。でも、一番違うところは、操山という「大きなテント」の中にいる操山生は皆「仲間」であり、「操山ファミリー」だということです。

今日から9月の松柏祭まで、皆さんは悩んだり時にはけんかしたり、いろいろな苦しいことがあるでしょう。でも、「仲間」を信じ、力を合わせて壁を乗り越えた経験は、これからの皆さんの人生にとって、とても大切な宝物になります。素敵な「仲間」と、素晴らしい松柏祭をつくりましょう。

最後に、今年の松柏祭は、創立120周年記念ということで、たくさんのOB・OGの皆さんが見えられます。来場者の方々には、操山生らしい気持ちのよい挨拶をしましょう。また、ブロックTシャツの色や学年、中・高の別に関わらず、「仲間」として挨拶し合う素敵な時間と空間をつくりましょう。
では、7人のブロック・リーダーたちに、大きな拍手をお願いします。

前期補習科開校式 校長あいさつ

H31.4.8(月)

補習科開講式  校長あいさつ

皆さん、こんにちは。

補習科開講式でお話をするのは、今回で4回目となりました。皆さんが私にとって、最後の補習科生ということになります。
25年以上前ですが、岡山芳泉高校で、髙戸先生、村木先生と同じように、補習科の担任をしたことがあります。その時に学力が大幅に伸びた生徒の特徴も踏まえて、皆さんに3点アドバイスします。

1点目。
1年間のアドバンテージを生かしてください。
皆さんは、最後のゴールから逆算して、いつまでに何をしなければいけないのかを、俯瞰して計画を練ることができます。その点を生かし、しっかりと戦略を立てて、計画的に勉強を進めてください。

2点目。
限られた時間を有効に使ってください。
すきま時間を含め、24時間をうまく使うことで、時間の付加価値は何倍にもなります。毎日の授業を(勉強の)「ペースメーカー」や「とっかかり」にしながら、時間を自分の味方にして、深い学びを進めてください。

3点目。
煮詰まり感やスランプを乗り越える術を身に付けてください。
体育の授業も利用し、定期的に体を動かすなど気分転換をうまく行い、勉強を継続してほしいと思います。受験勉強に対して「意味」を与え、自分の心に火をともし続けてください。
スランプに陥ったり悩みが出たりしたら、髙戸先生、村木先生によく相談してください。私も皆さんの話を聞くことはできます。いつでも校長室をノックしてください。
皆さんは、「もう1年かけて自分の夢に挑戦するチャンスを与えてもらった」人たちだと私は考えています。このチャンスを是非生かしてください。

最後に。
私には3年間続けてきたことがあります。それは、補習科生や3年生が自習を終えて学校を出る午後6時半までは校長室にいることです。苦しいときは、校長室の窓の明かりをみてください。皆さんは決して一人ではありません。
校長室のプレートにぶら下げている合格祈願のお守りは、皆さんが全員志望校に合格する来年3月まで、そのままにしておきます。

この補習科での1年間は、皆さんの人生にとって、とても大切な時間になります。補習科の仲間と切磋琢磨して、お互いにしっかりと伸びていくことを期待しています。

平成31年度一学期始業式 校長式辞

 H31.4.8(月)11:40~

平成31年度一学期始業式   校長 あいさつ

皆さん、こんにちは。
新しい一年、平成31年度が始まりました。先ほどの岡山操山中学校の入学式では120名の新しい仲間を迎え、岡山操山高等学校の入学式では280名の新しい仲間が加わりました。新しくできた先輩や後輩、同じクラスとなった仲間やお世話になるたくさんの先生方との出会いを大切にして、気持ちも新たに今日から思う存分に力を発揮することを期待しています。
皆さんも知っているとおり、来月からは「平成」に代わり「令和」という新しい元号となります。出典は、「万葉集」にある、梅花を詠んだ三十二首の序文「初春の令月 気淑く風和ぐ」で、「令和」には、長い冬が終わり、春の訪れを告げる柔らかな風や梅花の香りの下、皆が心を開き、和やかに楽しむ時代の到来を祝うという意味が込められています。
「松柏」の精神を受け継ぐ皆さんも、松や柏と同じように長く厳しい冬を耐えて、麗らかな春を迎えました。この1年間、生徒そして教職員が美しく心を寄せ合いながら、新しい文化がこの学校から生まれ育っていくことを期待しています。


さて、新しい年度の始まりに当たり、1つだけお話をします。
それは、「夢や目標を持つことの大切さ」についてです。
3学期の終業式・修了式で、中・高の2・3年生の皆さんに、私から春休みの課題を出しました。
「皆さんが将来、情熱を持って本当にやりたいことは何なのか、それを実現するためには今の自分に何が必要なのか、どう行動すればよいかについて、この春休みの間にしっかりと考えてみてください。」という内容でした。
この課題を出してくれた生徒がいます。
3月16日から10日間にわたるSGH短期海外オーストラリア研修を終えて帰国した12名の高校生の皆さんが、3月末に報告会をしてくれました。日本とオーストラリアの文化の違いや、学校やホームステイ先、アデレードの街の様子など、どの生徒の話も興味深く、メモを取りながら体験談を聴いていたのですが、とても印象に残ったのは、「高い目標を持つことの大切さを学んだ」というある生徒の言葉でした。交流校であるセイクリッドハートカレッジの生徒の家にホームステイをしているとき、そのバディが世界有数のある大学で勉強したいという自分の高い目標、夢を語ってくれたそうです。私にその話をしてくれた生徒は、自分も将来同じ大学に行き、そのバディと一緒に勉強したいという夢を語ってくれました。
先ほど入学式を終えたばかりの中・高の新入生も含め、ここにいる皆さん、「情熱を持って自分が本当にやりたいこと」や目指したい「高い目標」を、是非本校で見つけてください。人に笑われようと、何を言われようとかまいません。それこそが、学校生活をさらに充実したものにしてくれます。
夢や目標に向かって毎日頑張っている人は本当に素敵です。夢や目標があるから、人間は苦しさや困難を乗り越えていけるのだと思います。思いの大きさが、受験の最終盤など本当にしんどい時、自分を支えてくれます。


最後に。そのとき、別の生徒が私に語ってくれた言葉を紹介し、今日の式辞を終わります。
それは、「今回のオーストラリア研修で、普段の授業で学んだことがたくさん使えた。これからも学校の授業を大切にしていきたい」という言葉です。
日々の授業は、「高い目標」を実現するための宝物です。その宝物を捨ててしまうか、自分のものにする努力を続けるかで結果が決まります。
そして、一緒に学ぶ仲間は、成績の優劣を競う相手ではなく、切磋琢磨しながらそれぞれの夢に向かうパートナーだと考えてください。誰かに教えることによって力が付くことは、教育の世界ではよく知られた事実です。
知ったかぶりをせず、分からないことは分からないと先生や友だちに聞いてください。分からないを質問することは決して恥ずかしいことではなく、とても価値のあることです。知識や考え方をみんなでシェアしながら、さらに高みを目指す集団になってください。皆さん一人一人が授業の主役であり、「岡山操山そのもの」だと私は思っています。
令和元年という記念すべき年に、自分で決めた夢や高い目標に向かって、勇気を出して一歩踏み出してください。皆さんが本気で目指すのなら、我々教職員は全力で皆さんを応援します。そして操山生の皆さんなら必ずできます。
学ぶことを楽しみながら、1年間頑張りましょう。
これで式辞を終わります。

平成31年度岡山県立岡山操山高等学校入学式 式辞

平成31年度 岡山県立岡山操山高等学校(全日制)入学式

式  辞

満開の桜と麗らかな春の日差しが、希望に満ちた新たな門出を祝福しているような今日の佳き日、PTA会長 池田博昭様をはじめPTA役員の皆様並びに多数の保護者の皆様方の御臨席を賜り、岡山県立岡山操山高等学校 平成三十一年度入学式を挙行できますことは、本校教職員にとりまして誠に大きな喜びであり、厚く御礼申し上げます。
ただいま入学を許可いたしました二百八十名の皆さん、御入学おめでとうございます。本校は、明治三十三年開校の岡山県高等女学校(旧制一女)及び大正十年開校の岡山県第二岡山中学校(旧制二中)を母体とし、昭和二十四年に統合され岡山県立岡山操山高等学校となり、創立以来百二十年にわたり、幾多の有為な人材を国内外に送り出してきた県内屈指の伝統校です。平成二十七年度からは、文部科学省「スーパーグローバルハイスクール」の指定を受け、将来の「グローバル・リーダーの育成」を目指した研究を進めるなど、常に次の時代を見据えた特色ある教育活動に取り組んでいる気鋭の学校でもあります。
その取組の一環として、大学の研究者や大学院生の協力の下に課題研究を進める「未来航路」や、各教科の授業の中でグローバル・リーダーとしての資質・能力の向上を図る「GLOBAL STUDIES」などの教育実践を通し、より広い視野で物事を捉え、主体的に考えて行動し、様々な課題を自ら発見し解決することのできる人間の育成を目指しています。
また本校は、旧制一女の「和して流れず」や旧制二中の「松柏」の精神を受け継ぎながら、知・徳・体の調和の取れた教育を実践しています。「和して流れず」とは、「人との和を大切にしながらも、周囲に流されずに自分の信念を持って生きる」ことを意味し、「松柏」の精神とは、「冬になっても緑の葉を失わない松や柏のように、優れた精神を持つ人は困難な状況の中にあってその真価が明らかになる」という、強く正しく生きることの大切さを表した言葉です。
岡山操山の教育の目的は、建学の精神を受け継ぎ、県民や地域、保護者の皆様からの期待に応えるべく、高い志や確かな学力、豊かな人間性を身に付け、郷土岡山や日本そして世界をよりよいものに変えていく「真のリーダー」を育てることにあります。


平成に代わる新しい「令和」という時代を担う若きリーダーである皆さんに対し、私は次の二つのことを期待しています。
一つめは、常に主体的に生きる操山生であってほしいということです。誰かにやらされる勉強ではなく、自らの意志で学び、夢や目標の実現に向け努力を続けるとともに、毎日の学習の積み重ねを大切にしてください。
ただ、三年間の高校生活は順風満帆な日々ばかりではないでしょう。環境や人間関係が変化し、努力の成果がなかなか表れず挫折や焦燥感を感じたり、自信を失ったりすることもあるでしょう。志が高ければ高いほど、乗り越えるべき壁も高くなります。しかし、苦しくつらい時だからこそ、自分の力で一歩前に踏み出すことで、大きく成長できるチャンスがつかめるのです。「高い志」を掲げ、未知なる海に自ら船出する勇気と、最後まであきらめない粘り強さを身に付けてください。
二つめは、集団の中でお互いの多様性を認め合うとともに、他者の痛みを感じ、自分がなすべきことを考え行動できる「豊かな心」を持った操山生であってほしいということです。授業や部活動、松柏祭をはじめとする学校行事を通して、お互いに信頼し合い、分かち合い、切磋琢磨しながら、有意義な高校生活を共に創り出してください。
「和して流れず」そして「松柏」の精神を胸に、自分の信念や覚悟を持って真摯に学び続け、自分自身のそして社会全体の未来をたくましく切り拓く力を身に付けることを期待しています。


保護者の皆様、お子様の御入学、誠におめでとうございます。お子様は、長い人生の中でも貴重な青春の三年間を本校で学ばれることを決意され、本日入学されました。
お子様にとっては、本校でのこれから始まる学校生活は、自分の人生の在り方を模索し、自分の責任において将来の道筋、「未来航路」を決める大切な時期になります。三年後にお子様がこの操山高校を飛び立つときは、同時に、お子様が一人の独立した人格として親元を離れ、社会の荒海に漕ぎ出すときでもあります。「自立した大人」への階段をのぼろうと頑張るお子様の成長を信じ、見守っていただきたいと思います。
私たち教職員も、お子様が自分の将来を具体的に思い描き、必要な資質や能力を伸ばすことができるよう、全力で御指導・御支援させていただきたいと思います。どうか、本校との連携を密にしていただくとともに、本校教育に対しまして、格別の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
最後になりましたが、御多忙の中、御臨席いただきましたPTA役員の皆様及び保護者の皆様方に改めて感謝申し上げまして、式辞といたします。

平成三十一年四月八日

岡山県立岡山操山高等校
校長 近藤 治

平成30年度 3学期終業式・修了式 校長式辞

3学期終業式・修了式式辞

H31.3.20(水)

皆さん、こんにちは。
平成30年度も今日で終わります。
今年度も、中学生、高校生共に日々の学習、学校行事、部活動などに全力で取り組み、それぞれ大きな成果を上げてくれました。また、一人の「人間」としても、そして「集団」としてもたくましく成長してくれたことを嬉しく思っています。
まさに、学校という社会に「調和」しながらも「流されずに生きる」という、本校の「和して流れず」の精神を体現してくれた皆さんは、本当に立派でした。ただ、皆さんを陰ひなたに支えてくれた同級生や先輩・後輩、保護者の方、そして、教え導いてくださった多くの先生方への感謝を胸に刻んでほしいと思います。
また、今日の式典も含め、いつも素晴らしい演奏をしてくれる吹奏楽部の皆さん、そして、生徒会執行部をはじめ学校行事等を支えてくれた全ての中・高の生徒の皆さんに、心から感謝します。

さて、平成30年度の終わりに当たり、皆さんに改めて振り返ってほしいことがあります。それは「この1年間、主体的に生きてきたか」ということです。
明治43年、今から110年前に夏目漱石が書いた『門』という小説があります。自分が抱える不安や苦悩から逃れるため、鎌倉の禅寺で数日間修行をした主人公が、帰り際、「悟りの門」が開(ひら)けないままだった日々をこう振り返ります。
「自分は門を開けて貰(もら)いに来た。けれども門番は扉の向側(むこうがわ)にいて、敲(たた)いても遂に顔さえ出してくれなかった。ただ、「敲いても無駄だ。独りで開けて入れ」と云う声が聞こえただけであった。」
悟りも人生も、ちょっと叩いたくらいでは、内側から誰も門を開けてはくれません。自分の力で「門」を開けるしかないのです。
高校や大学に進学しても社会に出ても、自分自身で考え、判断し、行動しなければ何も得られません。自分が変わらなければ、どこに行っても同じです。「門」を「運命」だと読み替えてみてください。
世の中に理不尽なことはたくさんありますが、私はその理不尽さを自分を成長させるチャンスだと思って、もがきながら、そして何より楽しみながら、今まで生きてきました。「未来」も、そして「運命」も、どこかに「ある」ものではなく、皆さん自身の力で、そして仲間と一緒に「作り出す」ものです。
皆さんが将来、情熱を持って本当にやりたいことは何なのか、それを実現するためには今の自分に何が必要なのか、どう行動すればよいかについて、この春休みの間にしっかりと考え、実行してみてください。これが私から皆さんへの「春休みの課題」です。皆さんからの素敵な回答を、4月の始業式で待っています。

最後に。是非、この春休みに時間をつくって読書をしてください。
「熊本より東京は広い。東京より日本は広い。日本より頭の中の方が広いでしょう。」これは、同じく夏目漱石の「三四郎」の冒頭に出てくる広田先生の言葉です。この言葉のように、人間の持つ可能性は無限です。そのベースとなるのは、豊富な読書量に裏付けられた「幅広く深い教養」と「国語の力」だと思います。人間は、本との素敵な出会いによっても、変わることができます。図書館をしっかり利用してください。
では来年度も、それぞれの夢に向かって、中学生・高校生共に、いろいろなことにチャレンジしながら、そして楽しみながら、成長していきましょう。

これで式辞を終わります。

平成30年度 第70回卒業式 校長式辞

式辞

梅の花が風に舞い、早春の息吹が感じられる今日のよき日、岡山県教育庁財務課長 森下慎様、岡山県議会文教委員会委員長 小林孝一郎様、岡山操山高等学校同窓会長 大原利憲様、岡山操山中学校・高等学校PTA会長 池田博昭様をはじめ、多数の御来賓並びに保護者の皆様の御臨席を賜り、岡山県立岡山操山高等学校第七十回卒業式を、かくも厳粛に挙行できますことは誠に大きな喜びであり、感謝に堪えないところです。本校教職員、在校生と共に、厚く御礼申し上げます。

卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。
皆さんは、長い人生の中でもとりわけ貴重な青春の三年間を本校で過ごされました。そして、本校の歴史と伝統を体現する校庭の大樹に見守られ、学業や学校行事、部活動等にいそしみながら心と体を鍛えてこられました。本校で皆さんが続けてきた努力と培ってきた友情は、皆さんのこれからの人生の中でかけがえのない財産となるでしょう。卒業された後も、皆さんは「操山ファミリー」の一員であり、本校は、いつまでも皆さんの「心のふるさと」です。人は変われど、山青くそして水清きこの地に建つ母校は、皆さんのこれからの人生を見守っています。

さて、平成も終わりを迎えようとしている今、グローバル化やAIなど科学技術の一層の進展、少子高齢化等により、我々は社会、経済、環境など様々な分野において前例のない変化に直面しています。生活水準や機会の格差に伴う国内外の対立や社会の分断、内戦等に伴う大量の難民の発生、地球温暖化など気候変動や生態系の変化、天然資源の枯渇など、不安定で、不確実で、複雑な世界が広がり、数年先さえ予測することは困難となっています。
このような時代を生きていく皆さんに、私は次の二つのことを期待しています。
一つめは、本校に脈々と受け継がれている「和して流れず」、そして「松柏」の精神を胸に、志を高く掲げ、これからも学び続けてほしいということです。
皆さんは、日々の授業や未来航路、SOZAN国際塾等において、将来のグローバル・リーダーとして必要な「幅広く深い教養」「課題解決能力」「リーダーシップ」「コミュニケーション能力」そして「社会貢献の意識」を身に付けてきました。併せて、郷土岡山や日本、そして世界を、未来に向けてよりよいものとするために、「正解のない問い」に果敢に挑むチャレンジ精神と、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する基礎的な力や態度を養ってきました。
将来の日本や世界は、「未来からの留学生」ともいえる皆さん一人一人の成長にかかっています。「社会のために、弱き人のために何ができるか」ということを問い続けることにより、初めて自らの学びの成果が生かせます。大学などの上級学校に進んでも、他者と協働しながら具体的に課題を解決していていく力や、自ら考え、主体的に行動し、責任をもって社会変革を実現するための専門的な知識や技能を身に付けるよう、学び続けてください。
二つめは、皆さん自身の言葉を磨き、自らの世界を広げてほしいということです。
青年期は誰しも、孤独な一人だけの時間をくぐり抜け、何者かになるとともに、様々な学びや出会いを通して、人間として「より普遍的な価値」を希求し、自分の在り方や生き方を顧みながら、社会の中での自己を確立していく大切な時期です。
社会とは、他者との協力なしには生存できない人間が、共同で生活を営む場であり、そこに秩序が成り立つためには、「共生の理念」が必要です。全体主義と戦い続けたユダヤ人の政治哲学者ハンナ・アーレントには、「世界は他者と共に作るもの」という一貫した姿勢がありました。青年期にある皆さんは、この世界を「共生の大地」とするため、偏見にとらわれることなく、常に自らを高め、他者に届く言葉を磨いてください。そして、素敵なネットワークを世界に広げ、自由で公平な社会の実現を目指して努力を続けてください。

最後のエールとして、私が最近感銘を受けた、ある大学の掲示板にあった言葉を贈ります。
「世界が間違いを犯そうとするとき、君はそれを止める力を持てるか。君はそれを止める言葉を持てるか。
世界が愛を見失いそうになっているとき、君はそれに光をあてることができるか。君はその光に仲間をあつめることができるか。
世界を動かそうとするとき、君はまず目の前にいるひとりを動かさなければならない。つまりそれは、ひとりの心を動かすことができたなら、世界を動かすことができるということだ。
君の言葉は、国境を越えて、人種を越えて、時を越えて、文化を越えて、それを必要とする人に届くか。
世界に届く言葉を持て。その言葉に責任を持て。」
世の中をよくすることは、「幅広く深い教養」とそれに裏付けられた「言葉」の持ち主にしかできません。岡山操山は、そういう人間を育てる場所でした。
これからの世界をつくるのは皆さん自身です。大学でも、そして社会に出ても、大いに学び、自分の世界を広げ、温かい心を持った素敵な大人になってください。
保護者の皆様、お子様の御卒業、誠におめでとうございます。
今日まで、保護者の皆様にはお子様のことで楽しいこと、嬉しいことがたくさんおありであったと思います。同時に、お子様のことで心を砕かれ、あるいは思い悩まれることも多々おありではなかったかと拝察します。しかし、皆様の豊かで細やかな愛情により、お子様はそれぞれ素直で、何事にも真摯に取り組むことのできる人間として成長されました。改めて、保護者の皆様に心からの敬意を表したいと思います。
また、今日に至るまで本校教育に対しまして温かい御支援と御理解をいただきましたことに、教職員を代表し、心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
結びに、御臨席を賜りました御来賓の皆様、保護者の皆様に、さらなる卒業生たちの成長を温かく見守っていただきますようお願い申し上げまして、式辞といたします。

                                  平成三十一年三月二日
岡山県立岡山操山高等学校
校長 近藤 治

平成30年度 未来航路 課題研究発表会 校長挨拶

H31.1.30(水)8:40~ 平成30年度「未来航路 課題研究発表会」校長挨拶
皆さん、おはようございます。
体育館の中はすごく寒いですが、風邪を引かないように気を付けてください。
さて、今日は丸ごと、「SGH未来航路課題研究発表会」の日です。校長として、今日の日をすごく楽しみにしてきました。
午前中は本校の各教室等でポスターセッションを、午後は場所を岡山市民会館に移し、全体発表を行います。
午前中のポスターセッションには、本校と同じSGH校の岡山城東高校の生徒も発表してくれます。
また、午後は、昨年度に引き続き、東京学芸大学附属国際中等教育学校、西大和学園中学校・高等学校、そして岡山城東高校の生徒も一緒に発表してくれることになっています。改めて、午後、市民会館でそれぞれの学校の生徒の皆さんを紹介します。
そして、午前中は中学生の皆さんも参加します。高校生になった自分を想像しながらポスターセッションを聴いてほしいと思います。高校1年生の皆さんは、これから始まる研究のヒントを、具体的に見つけてほしいと思います。

さて、開会に当たり、私から1つだけお話をします。それは、なぜ、岡山操山では「未来航路」を行っているかについてです。
結論から先に言うと、「これからの社会をたくましく生き抜くため」そして「皆さんが未来のリーダーとして、よりよい社会を創り出すため」です。
皆さんが大学や大学院を出て社会で活躍する頃には、我が国は厳しい「挑戦の時代」を迎えています。生産年齢人口が減少し、グローバル化がますます進展する中で、企業はマーケットを求め今以上に海外進出を進めるとともに、国内では外国人労働者が増え、AIやIoTなど絶え間ない技術革新・情報革命によって、数年先の予測さえ困難な時代になっていくでしょう。
そのような中、皆さん一人一人が「持続可能な社会」の担い手として、様々な変化に主体的に向き合い、いろいろな人と協力しながら積極的に課題を解決していく力や、様々な情報や知識を活用し、今までなかった「新たな価値」を創り出していく力を身に付けることが求められています。
スーパーグローバルハイスクールである本校の「未来航路」は、探究のプロセスを通して、次の3つの力や態度を生徒の皆さんに身に付けてもらうことを目的にしています。
その1つめは、「自分自身と社会との関わりから課題を見出し、その課題解決に必要となる知識や技能」。
2つめは、「課題解決のために調べた様々な情報やデータを比較したり、分類したり、関連付けたりする作業を通して課題の本質について深く考え、それをまとめ、表現する力」。
3つめは、「主体的に探究活動に取り組むとともに、班の中で互いの役割やよさを生かしながら、よりよい社会を実現しようとする態度」です。
これら3つの力や態度は、学力の3要素として、これから本格化する大学入試改革でも重視されています。
繰り返します。なぜ、岡山操山は未来航路をするのか。
それは、皆さんがこれからの社会を生き抜いていくための力を得るため、そして皆さん自身の力でよりよい社会を創り出すためです。未来に向けた船出を、皆さん自身で行うためです。

2年の学年主任である今井先生がモデルとなったポスターには「『学び』を『結果』に変える日」というキャッチコピーが付いています。
「結果」が出たかどうかを確かめるには、プレゼンする自分自身が楽しめたか、そして、プレゼンを聴いた人の質問に的確に答えられたかを振り返ることが有効です。1年間頑張って研究した成果がしっかりと発表できれば、楽しくないはずはありません。
また、聴く側の人は、漫然とプレゼンを聴くのではなく、その研究の方法は妥当か、論理の展開に矛盾はないか、もっとよいデータがあるのではないかなど、問題意識を持って聴き、質問をしてください。良質な質疑応答によって、プレゼンの価値が何倍にも上がっていきます。プレゼンの価値は、プレゼンをする人とプレゼンを聴く人の共同作業で生まれるのです。私もチャンスがあれば質問をしたいと思います。
最後に、今日に至るまで生徒たちを熱心に御指導いただきました岡山大学の先生方、大学生・大学院生の皆さん、そして温かく生徒を見守っていただきました保護者の皆様にお礼を申し上げますとともに、生徒たちの成長のために日々頑張ってくれている本校の教職員に心から感謝します。本日、御来校いただきました大分大学、岡山大学、岡山県教育委員会、県内外から御参加の関係の先生方にも感謝申し上げます。
では、研究を進める上で、お世話になった全ての皆さんに感謝の気持ちを込めて、そして、1年間一緒に頑張った全ての班の友達にエールの気持ちを込めて、大きな拍手をお願いします。

平成30年度後期生徒会認証式 校長激励の言葉

平成30年度前期生徒会役員の皆さん、お疲れ様でした。

皆さんは、岡山操山高校のLeaders among the leaders(リーダーの中のリーダー)です。
皆さんの力で素晴らしい松柏祭ができました。残念ながら今回の改選で役員の職を離れる方も、是非引き続き生徒会執行部への協力・サポートをお願いします。
また、この度の選挙で新たに後期の役員となられた皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。
今年は、本校が創立120周年を迎える節目の年です。創立120周年記念松柏祭や様々な関連事業や行事を通して、岡山操山の良さや素晴らしさ、魅力を校外にアピールするよい機会なので、御協力をよろしくお願いします。

私は生徒会が大好きです。
そして、いつも皆さんと同じ側にいます。生徒会のために、校長としてできることは全面的に協力します。
共に力を合わせて、より素敵な操山を創っていきましょう。

平成30年度 3学期始業式 校長式辞

皆さん、明けましておめでとうございます。
新年早々、中学校・高校の生徒の皆さんの元気な顔を見ることができて、とても嬉しいです。


高校3年生の皆さんは、約10日後にセンター試験を迎えます。前日18日(金曜日)の学年集会のときに、ビデオレターの形で、改めてエールを送らせていただきたいと思います。
中学生の皆さんや高校1・2年生の皆さんにとっても、3学期は1年間の活動の総仕上げの時期です。全力で頑張ってください。
さて、中・高それぞれ3学年そろっての式は今日が最後なので、私の心に残っている2つの言葉を皆さんにお伝えし、式辞としたいと思います。
1つ目は、私が大好きな映画の主人公のセリフです。その映画とは「男はつらいよ」。私が小学生のとき、昭和44年に第1作が公開されて以降、主役の渥美清さんが亡くなるまで、26年間で全48作品が公開されました。
たくさん好きなセリフがありますが、昭和62年12月に公開された第39作でのセリフが一番印象に残っています。
異母兄妹の妹・さくらの息子で、思春期まっただ中、勉強や恋愛のことで悩んでいる光男(たしか中学生か高校生になっていたと思います)が、映画の終盤、いつものように失恋して再び旅に出ようとする伯父の寅さんに突然こう話しかけます。
「伯父さん、人間ってさ、人間は何のために生きてんのかな?」
すると、寅さんは困った顔をしてこう答えます。
「うんな~難しいこと聞くなあ・・・何というかなあ、ほら、
ああ、生まれてきてよかったな、って思う事が、何べんかあるじゃない。ね。そのために、人間、生きてんじゃねえか。
そのうちお前にもそういう時が来るよ。な。まあ、がんばれ」

中・高生のときは、自意識が強くなり、すぐに心にトゲが刺さったり、道に迷ったり、自己嫌悪に陥ったり、孤独を感じたりします。私たち大人は、皆さんの心の中の嵐を全ては理解できていないと思います。でも、私たちも若かったあの頃、出口の見えない暗闇をトボトボと歩いた経験をみんな持っています。
だから、皆さんに、この寅さんの言葉を伝えたいと思います。
今はつらくても、生まれてきてよかったなって思う事が必ずあります。がんばりましょう。

2つ目は、イギリスの経済学者ジョン・メイナード・ケインズの先生で、近代経済学の祖と言われるアルフレッド・マーシャルの言葉
Cool Head,but Warm Heart.(冷静な頭脳を持つ一方で、暖かい心を持とう。)
マーシャルは、ロンドンの貧民街にケンブリッジ大学の学生たちを連れて行き、こう言ったそうです。
「経済学を学ぶには、理論的に物事を解明する冷静な頭脳を必要とする一方、階級社会の底辺に位置する人々の生活を何とかしたいという温かい心が必要だ。」
また、43歳でケンブリッジ大学の政治経済学の教授に就任する際の演説でこのように述べました。「冷静な頭脳と温かい心を持ち、すすんで社会的課題に立ち向かい、力の限り努力を惜しまない経済学徒を一人でも多く育てるよう最善を尽くしたい。」
クール・ヘッドは、大学で学問をするにしても、大学院に進んで研究者を志すにしても、社会人として仕事を続けるにしても、絶対に必要です。エビデンス・ベースで、科学的、論理的かつ実証的に学び続けなければいけません。
一方で、ウォーム・ハートがなければ、研究のための研究、仕事のための仕事で終わってしまいます。社会的弱者や、病気や貧困などで苦しんでいる人、社会構造のはらむ矛盾、対立などを常に意識しながら、自分の研究や仕事をその解決に最大限生かそうと努力する姿勢や情熱こそが、真に尊敬されるべきだと、私は思います。
弱き人のために、操山生の皆さんのクール・ヘッドをこれからも生かしてください。決して上からではなく、相手と同じ目線で、手を差し伸べられる人になってほしいと思います。
では、3学期も頑張りましょう。以上で、式辞を終わります。

平成30年度2学期 終業式 校長式辞

平成30年度2学期終業式 式辞

皆さん、こんにちは。今日で平成最後の2学期が終わります。

8月末の酷暑の中で始まった長い2学期でしたが、中学から高校までの6学年の皆さんが、教職員も含めて、この場に元気に集まることができて、校長としてとても嬉しく思っています。

平成30年もあと10日で終わりますが、今年も、中学生・高校生共に学校内外の様々な場面で活躍してくれました。
そのうちの一人、(この式の後に表彰伝達がありますが、)中学2年生の小西珠生(こにしたまき)さんが、「全国中学生人権作文コンテスト」で最優秀の内閣総理大臣賞を受賞しました。
12月4日の山陽新聞に掲載された「学ぶことは生きること」は、校長室横の事務室前に掲示していますので御覧ください。
今日の式辞は、小西さんの作文の紹介と、「学び」についての、私から皆さんへのメッセージがテーマです。
小西さんの作文は、今年の夏休みに学習ボランティアとして通った夜間中学校での体験を基に書かれています。夜間中学校とは、様々な事情で中学校を修了できなかった人や外国籍の人など多様な背景を持った人々のために、岡山県内のボランティア団体が自主的に開いている学校のことで、5つの国籍を持つ、10代から80代までの方が約40人通っています。
十分な義務教育を受けられず、つらい状況に追いやられながらも必死に学ぼうとする人たちと接することで、小西さんは、今までの自分を振り返り、こう書いています。
「夜間中学に通う方たちの学びに対する情熱がまっすぐで、とてもまぶしかった。」
「学びを求めている人たちに、もっと『教育の機会』を届けたい。」
「学ぶことは生きること。私はこの夏、岡山自主夜間中学の皆さんに、学ぶことの意味を教えていただいたと思う。」
小西さんは、作文の最後の方に、2014年にノーベル平和賞を受賞したパキスタンのマララ・ユスフザイさんの国連でのスピーチを引用しています。
「一人のこども、一人の教師、一冊の本、そして一本のペン。それで世界を変えられます。教育こそがただ一つの解決策です。教育を第一に。」
小西さんの作文から、私は改めて次の3つのことを学びました。
1つめは、学びとは、「勉強」という字が示すように、他のだれかに「強(し)」いられて「勉(つと)める」ものではなく、自らの意志で行うものであること。
2つめは、学びを通して、いつでも「新しい自分」になれること。
3つめは、学びには、社会を豊かにし、世界をよりよいものに変える力を持っていること。

ここからは、私から皆さんへの今年最後のメッセージです。
未来のあなたを待っている人は、この世界に必ずいます。
岡山操山でのあなたの学びは、将来のあなたが携わる仕事や研究などを通して、必ず多くの人たちの光となります。みんなが暮らしやすい素晴らしい社会や世界を目指して、操山生としての誇りを持って、今の努力を続けてください。

最後に。学びに早いも遅いもありません。そして、皆さんは、自分で思っている以上の大きな可能性を秘めています。
この冬休みを利用して、もう一度、学びを通して自分自身を見つめ、謙虚に学びに向き合ってみてください。
「どうして勉強しなければいけないの?こんな勉強、何の役に立つの?」と学ぶこと自体を否定し、宿題も嫌々していたと、小西さんの作文にありました。小西さんと同じように、悩み、苦しみながらも人として成長しようとする操山生の皆さんを、校長として、とても誇りに思っています。どうぞ、学びを通して、深い教養と思いやりの心を持った素敵な大人になってください。

では、少し早いですが、皆さん、どうぞよいお年をお迎えください。
以上で式辞を終わります。