枯葉の分解の観察
目 的
ダンゴムシを用いて枯れ葉が分解される様子を観察する。ダンゴムシが生態系の中で一定の役割を担っていることを理解させる。また今回枯れ葉に嗜好性があるかについても同時に観察した。
準 備
材 料 | ダンゴムシ・枯れ葉 | |
器 具 | シャーレ(90φ㎜)・ろ紙(90φ㎜ №2)・デジタルカメラ |
ダンゴムシとは
- ダンゴムシは,体長7~12㎜の比較的大型個体で,体重は0.08~1.1gとばらつきがあるため,取り混ぜて使用した。
- 通常は庭やコンクリートの近くで採取できるが,実験を行ったのは,1月であり,建物北側,プランターの下から採取した。
手 順
- シャーレにろ紙を敷き,水分を含ませる。乾燥してきたら,霧吹き(ピペットでも可)でろ紙を湿らせる。ダンゴムシに直接水分が当たらないように注意する。
- 枯れ葉は1時間程度水に浸した後,2.5㎝四方に切る。
- ダンゴムシ(6固体)と枯葉を置く。1/4に切ったろ紙を半分に折り,ダンゴムシの隠れ場所にする。
- 一日ごとにほぼ同時刻にデジタルカメラで撮影し,枯れ葉が分解される様子を確認する。
- ダンゴムシが実験途中で死亡した場合,補充はしない。
枯れ葉
左からA・B・C(タイワンカエデ)を使用した。枯れ葉A・Bはやや硬め,Cは柔らかめ,Dは枯葉なし,餌のみで飼育を行う。
結 果
- 開始日
- 2日目
- 3日目
- 6日目
- 7日目
- 8日目
- 9日目
- 13日目
摂食量(実感開始後1週間)
摂食量(実感開始後2週間)
考 察
- 枯れ葉により選好性があることがわかる。
- 薄く柔らかい葉を好む。
- 堅い場合は,水に接して黒ずみ腐食度合いが進んだ枯れ葉を好む。
ダンゴムシの性質
- ダンゴムシは節足動物門甲殻網等脚目, 今回使用したダンゴムシは,正式名称「オカダンゴムシ」。
- 交替性転向反応
- 暗い所に潜り込み,常に何かに触れた状態を好む。実験ではろ紙で隠れ場所を作った。