SGH事業における本校の概念図
スーパーグローバルハイスクール事業の概要
1. テーマ
「和して流れず」の精神で、岡山と日本の未来を切り拓くグローバル・リーダーの育成を目指す。
2. 概要
本校は、創立以来、協働性と主体性を重んじる「和して流れず」の精神を継承し教育活動を行っている。「未来航路」「SOZAN国際塾」「GLOBAL STUDIES」の3つの取組の相乗効果により、「幅広く深い教養」「課題解決能力」「コミュニケーション能力」「リーダーシップ」「社会貢献の意識」の5つの資質・能力を身に付けた、「和して流れず」の精神で、岡山と日本の未来を切り拓くグローバル・リーダーを育成する。
3. 研究の内容等〈目的・目標〉
- 目的:
- 「和して流れず」の精神で、課題に果敢に挑戦し課題解決を図ることができ、岡山と日本の未来を切り拓くグローバル・リーダーを育成する。
- 目標:
- グローバル・リーダーに必要な次の5つの資質・能力を育成する。
- 幅広く深い教養(グローバルな課題を理解できる国際的な素養がある)
- 課題解決能力(グローバルな視点で課題を発見し、論理的に解決策を考えることができる)
- コミュニケーション能力(多様な人の考えや価値観を理解し、自分の考えを伝えることができる)
- リーダーシップ(主体性と協働性をもってチームを動かすことができる)
- 社会貢献の意識(岡山・日本・世界のために貢献しようとする)
4. 現状の分析と研究開発の仮説
本校は、平成14年度から併設型中高一貫教育校となり、総合的な学習の時間「未来航路」を特色の基軸として、中学・高校を通じて課題探究活動を行っている。平成21年度からは文科省から英語教育の拠点校に指定され4技能向上を目指して取組を推進し、生徒の英語コミュニケーション能力は高い。
しかし、課題学習が探究活動に至らず調べ学習に終わったり、課題解決のために主体的・積極的に挑戦する姿勢や海外生徒との交流が不十分であった点に課題がある。
平成26年度には岡山県教育委員会から指定を受け、グローバル人材に必要な資質・能力を定め、課題研究活動の充実発展、大学等と連携した教育活動、海外生徒との交流等に取り組んでいる。
5. 各研究開発単位ごとの実施予定の内容
-
1. 研究開発単位Ⅰ「未来航路」について
- 中学校1年:「岡山を知ろう」をテーマに探究活動を行い新聞にまとめる。
- 中学校2年:「日本を知ろう」をテーマに探究活動を行いレポートにまとめる。
- 中学校3年:「世界を知ろう」をテーマに探究活動を行い卒業論文としてまとめる。
- 高校1年:前期は身近なグローバル課題の研究、後期は前期と連動させた対立軸をもつ課題の研究(例前期「ヒトの動きとカネの動き」→後期「農産物輸入の自由化と保護」、前期「身の回りの正義と公正」→後期「開発と環境保全」、前期「日本・海外の教育」)→後期「受験対応と生涯学習対応の教育」)を行い、課題研究の基礎力を育成するとともに、2年次の課題研究に繋がる研究を行う。
- 高校2年:高校1年の内容を発展させて、「世界における日本の役割」を総合テーマに、ミレニアム開発目標を参考に設定した「貧困と飢餓」「紛争と平和」「教育」「健康と疾病」「貿易と開発」「持続可能な開発と環境問題」の分野別にグループで課題研究を行い、研究論文とする。
- 高校3年:高校2年の研究成果から「世界の課題解決」をテーマに、海外大学進学や留学を視野に入れた解決策の提言までを目的とした高度な課題研究を行い、英語エッセイ等にまとめる。
-
2. 研究開発単位Ⅱ「SOZAN国際塾」の課題研究
研究開発単位「未来航路」と関係性を保ちつつ、その中でも特に「持続可能な開発と環境問題」をテーマとした課題研究を行う。その研究のためにオーストラリアでのフィールドワークも実施する。
-
3. 研究開発単位Ⅲ「GLOBAL STUDIES」
課題研究による「5つの資質・能力」の育成を支えるために、教科単位におけるグローバル・リーダーに必要な「5つの資質・能力」を観点とした教科目標を設定する。アクティブラーニング等を取り入れた授業を行うことで、教科活動からもグローバル・リーダーに必要な資質・能力の向上を目指す。さらに、文部科学省や岡山県教育委員会から研究指定をうけて研究開発した学校独自のCAN-DOリスト(SACLA)に基づいた授業改善により、海外の高校生と対等に交流ができるだけの英語コミュニケーション能力を育成する。この英語力については、「GTEC for STUDENTS」を定期的に受験し検証する。