3学期始業式
1月7日〔金〕3学期始業式が行われました。3年生は共通テストに向けてラストスパート,1,2年生は学年の締めくくりとなる3学期のスタートです。令和4年がみんなにとって素晴らしい年になりますように。
令和3年度 3学期始業式 式辞
皆さん、明けましておめでとうございます。高校3年生の皆さんは、来週末に大学入学共通テストを迎えます。2学期の終業式でも触れましたが、「やりきった」と言えるよう自分なりのベストを尽くしてほしいと思います。 中学生の皆さんや高校1・2年生の皆さんにとっても、3学期は1年間の締めくくりの学期です。今年度を素晴らしい1年にすることができるよう、一日一日を大切に過ごしてほしいと思います。
今日は、新しい年の始まりに皆さんに「凡事徹底」という言葉について話をしたいと思います。皆さんもよく耳にする言葉ですが、多くの人がなかなか実践できていないのではないかと思います。パナソニックの創業者の松下幸之助氏やイエローハットの創業者の鍵山秀三郎氏が大切にしていた言葉としても有名です。この四字熟語の意味は「何でもないような当たり前のことを徹底的に行うこと、その積み重ねが大きな違いを生み出すということ」です。
鍵山氏は日常生活では、「朝起きたら布団を畳む」「家に帰ったら靴を揃える」「家の前を掃除する」ということを行い、仕事では40年以上「会社のトイレや道路の掃除」をし続けたそうです。そのことによって、自分自身の心を整えていたそうです。心がきれいになれば、行動も高いレベルになっていく。結果として自分や周りの人生が豊かになっていくということです。
松下氏は取引先の会社が上手くいっているかどうかを「従業員がちゃんと挨拶しているか」「会社内がちゃんと整理整頓されているか」「トイレがちゃんときれいに掃除されているか」を見て判断したという逸話が残っています。
会社の経営だけでなく、元大リーガーのイチロー選手も「小さいことを重ねることが、とんでもない所に行くただ一つの道である」と言い、毎日他の選手より10分多く素振りをしたり、ダッシュをしても他の選手より1m先を目標にしていたそうです。これら誰でもその気になればできることを徹底して行うことで、大きな成果を上げていったのです。
しかし、誰でもその気になればできることを徹底して行うことはそんなに簡単なことではありません。この凡事徹底が目的になってしまい、本来の目的を見失ってしまうと、長続きはしないと思います。鍵山氏はトイレ掃除をすることが目的で40年間会社のトイレ掃除をし続けられたのでしょうか。凡事徹底はあくまでも目的を達成するための手段であることを忘れてはいけないのではないでしょうか。
皆さんも、年の始めの決意として、自分自身にあらためて問い直し、自分の成長につながる凡事を見つけ、取り組んでほしいと思います。